新潟県関川村では、毎年8月に「大したもん蛇祭り」が開催されます。村民が竹と藁で作る全長82.8メートルの巨大な大蛇が村内を練り歩き、迫力あるパレードが繰り広げられる伝統的な祭りです。
開催情報

- 大したもん蛇祭り
- 開催日:2025年8月29日(金)~8月31日(日)
- 開催場所:新潟県岩船郡関川村(メイン会場:関川村役場前駐車場)
- 主なイベント
- 8月29日(金)17時30分~ 安全祈願祭(蛇喰・おりのの碑広場)
- 8月30日(土)19時~ 花火大会(高瀬温泉周辺)
- 8月31日(日)9時30分~12時頃 大蛇パレード(スタート:高瀬温泉 → ゴール:関川村役場)
- 8月31日(日)10時~14時30分頃 ステージイベント・出店(メイン会場:関川村役場前駐車場)
大したもん蛇祭りとは?
「大したもん蛇祭り」は、新潟県関川村で毎年開催される伝統的な祭りで、村の歴史と防災認識を伝える重要なイベントです。祭りの象徴である全長82.8メートル、重さ2tの巨大な大蛇は、村民が竹と藁を使って手作りし、村内を練り歩きます。2001年にはギネス世界記録にも認定され、関川村の誇る文化遺産となっています。
祭りの起源と歴史
この祭りは、関川村に伝わる大蛇伝説と、1967年の羽越水害の教訓を後世に伝えるために始まりました。村の人々はこの祭りを通じて、歴史と防災の意識を次世代へと受け継いでいます。
関川村には「大里峠の大蛇伝説」が語り継がれています。炭焼き職人の忠蔵が巨大な大蛇を退治したものの、妻のおりのがその肉を食べてしまい、やがて大蛇の姿に変わってしまったという物語。この伝説が祭りのテーマの一つとなり、村の歴史と文化を伝えています。
大蛇の製作と村の協力
祭りのメインイベントである大蛇パレードでは、村民が力を合わせて作った巨大な大蛇を担ぎ、村内を練り歩きます。竹と藁で作られたこの大蛇は、村の54集落が分担して製作し、地域の協力の象徴となっています。
この大蛇は、頭部と54個の胴体がつなぎ合わせてできており、村民が一体となって作り上げることで、地域の絆を深める役割も果たしています。
祭りの意義と防災への貢献
「大したもん蛇祭り」は、単なる伝統行事ではなく、地域の防災意識を高める重要な役割を担っています。羽越水害の記憶を忘れず、次世代へと伝えることで、村の安全と発展を支えています。
この祭りは、地域の人々が協力し合い、災害の記憶を風化させないための取り組みとしても評価されています。2024年には「NIPPON防災資産」として国から認定され、地域の防災文化を未来に伝える大切な役割を果たします。
アクセス情報
関川村へのアクセスは以下の方法があります。
- 電車:JR米坂線「越後下関駅」が最寄り駅。駅から祭り会場まで徒歩約5分。
- 車:日本海東北自動車道「荒川胎内IC」から約15分。祭り期間中は周辺に臨時駐車場が設けられています。
- 臨時バス:祭り期間中は新潟市や村上駅から臨時バスが運行される予定です。詳細は関川村の公式サイトで確認してください。

関川村の「大したもん蛇祭り」は、歴史と防災の知恵が詰まった素晴らしい祭りです。地域の絆を感じながら、伝統を未来へとつなぐこの祭りを、ぜひ多くの人に知ってもらいたいと思います。