『食彩の王国』(2018年8月30日放送)は、新潟県胎内市が舞台。
街の中心を流れる胎内川の豊かな水を利用して稲作が盛んに行われてきた米所です。
米生産者の桐生吉右衛門さんが栽培しているのは『米粉用に出荷する米』だそうです。
胎内市では20年前に米粉専用の製粉工場『新潟製粉』を開業します。
市内で生産された米の一部を使用し、米粉づくりを行ってきました。
独自の製法により、従来品よりも細かい米粉『微細米粉』を開発しました。
従来品は、団子や餅などに用途が限られていましたが、微細米粉にすることで、活用する範囲が大きく広がります。
新潟製粉の藤井義文さんによると『今まで使えなかったパン・麺・洋菓子の調理に幅広く使えるようになりました』
この特長を活かそうと、胎内市では、およそ30軒の飲食店が米粉グルメを開発しています。
ダウンロード たいない米粉グルメ食べ歩きマップ
米粉グルメ飲食店から一部ご紹介。
福よせ食堂(胎内市本町)
こちらのお店は街の人から長年親しまれている食堂です。
- 冷やし麺米
米粉をまぶして揚げた豚のロース肉を添えた冷やし麺が人気メニューで、もちろん麺も米粉を使ったオリジナル麺です。
店主の高橋正利さん『ツルツルして旨みがあります』
美味しそうですね。
店名 | 福よせ食堂 |
住所 | 〒959-2645 新潟県胎内市本町5−4 |
電話 | 0120-772-940 |
『福よせ食堂』アクセス(周辺の地図・場所)
美月堂(胎内市東本町)
和菓子店でも米粉を使ったお菓子があります。
こちらの一番人気は、米粉を使ったかりんとう饅頭です。
- 胎内米粉かりんとうまんじゅう
(米粉、小麦粉、黒糖、水飴、卵、重曹)で作った生地で餡を包んだらおよそ10分蒸しあげ、油で揚げて完成です。
店主の水沢智和さん『米粉は、油吸いが少なくカリッとした食感になります』
油を吸収しづらい特長を活かしかりんとうに仕上げます。
店名 | 美月堂 |
住所 | 〒959-2643 新潟県胎内市東本町22−52 |
電話 | 0254-43-6363 |
ホームページ | migetsudo.com/ |
『美月堂』アクセス(周辺の地図・場所)
米粉のまちのチャレンジ『米-1グランプリ』
米-1グランプリとは?
各店舗が独自の米粉グルメを販売し人気投票でグランプリを決定します。
2016年準グランプリ
- もちもちイチゴスムージー
2017年グランプリ
- ロイヤルん♫HOTサンド
べいべいシスターズ
胎内市から新たな米粉メニューの制作を依頼されたのが、
『べいべいシスターズ』の皆さんです。
(長谷川初美さん、浮須正子さん、井上良子さん、近永さん)
べいべいシスターズは、地元の料理上手な地元女性たち4人によって結成されたグループです。
近永さん『私たちは胎内市の米粉を使って何かしよう、微細粒の米粉を使って何かを作りましょうと結成しました』
そして彼女たちが生み出したご当地グルメが、
- べえべえ
米粉をクレープ状に焼いた『べえべえ』です。
去年の米-1グランプリに地元産のフルーツや生クリームをべえべえで巻いた『スイーツべえべえ』を出品。
好評を得たものの入賞は叶いませんでした。
【米粉メニュー開発】村山太一シェフに協力を依頼します。
そこで、今回は東京・目黒にあるイタリアンレストランのお店『レストラン ラッセ』の新潟県出身の村山太一シェフに協力を依頼しました。
- 十日町妻有(つまり)ポークのソテー
- 津南アスパラのオルトラーノ
など、地元の食材を使って斬新なメニューを生み出してきました。
村山太一さん『米粉はいろいろな形に変化させることが出来る、食べ方もバリエーションが出来るので、すごく興味があります』
村山太一シェフは新潟県胎内市へ行き、『べえべえ』で作ったブルーベリーとさつまいもの『スイーツべえべえ』をいただきます。
村山太一シェフの感想は『これは本当に美味しい。ブルーベリーと、べにはるか(サツマイモ)の❝べえべえ❞との相性が抜群に良かったと思います』
そして、枝豆生産者の中村岩一郎さんの元へ行き枝豆を試食。
『ぷりぷりでおいしい、味がすごく濃く美味しい。米の香りと豆の香りが合わさった時、素晴らしい味になると思います』
さらに、ヨモギや、新潟名産の越後姫(イチゴ)(生産者 今井紀夫さん)を調達します。
新たな米粉料理を開発!
ほっとHOT・中条のキッチンを借り村山太一シェフが、べいべいシスターズと米粉料理を挑みます。
コンセプトは、
- 子どもたちも食べやすい。
- 見た目も楽しい料理
という新しい提案をしたい。
いざ米粉料理を開発します。
胎内名産 野菜の五目笹団子(レシピ)
- ヨモギを煮汁に色が出るまで煮込む。
- 米粉、餅粉、ヨモギペースト、砂糖にヨモギの煮汁を注ぎ混ぜ合わせ、しっかりとこねていきます。
- 合わせるのは、豚肉、枝豆、椎茸、ネギ、かんずり(唐辛子を熟成発酵させた香辛調味料)、しょうゆ、味噌、片栗粉で作った餡です。
- 先程の生地で包んだら、べいべいシスターズが笹団子づくりをします。
- およそ10分蒸したら『胎内名産 野菜の五目笹団子』の完成です。
えちごひめ揚げべえべえ(レシピ)
- 米粉、砂糖、塩、水、ベーキングパウダーで米粉の生地を作る。
- 薄く伸ばしたら180℃の油で揚げます。
- 風船のように膨らんだ『揚げべえべえ』に。
- 枝豆と砂糖を煮詰めた餡を作ったら揚げべえべえの中に入れ、越後姫(いちご)ひと粒添えます。
- そしてイチゴの葉で作った器に揚げべえべえを盛り付けて完成です。
べえべえシスターズの近永さん『これを大いに利用して、米粉の普及させることを願っています』
村山太一さん『米粉のレパートリーが増える、知られることによって、どんどん食べられるようになって、それにより胎内市が発展していく、それが願いです』
『食彩の王国』胎内市の米粉が取り上げられました。
地元新潟県民でも胎内市が20年も前から米粉の開発を進めていて、改良を重ねていたということはあまり知られていないのではないでしょうか。
新潟県は縦に長く、北と南では県をまたぐほどの距離があります。なので中々伝わりづらいというのもあると思います。
胎内市で30軒ほどの飲食店が米粉グルメを販売しているということで、たいない米粉グルメ食べ歩きマップも手軽にネットでダウンロードもできますので、ぜひ皆さんも食べに行ってみてください。
『食彩の王国』胎内市米粉(グルメ/地域)